家計簿レポート · budget

カテゴリ別支出の推移と月別要因分析

夫婦2人の家計簿(世帯全体)の支出を大項目別に月次で可視化し、各月に支出が動いた要因を具体的な取引内容から分析します。この期間は「大阪→東京への転居」が支出構造を大きく動かしました。金額は世帯合計です。

出典: MoneyForward ME「家計簿(/cf)」明細 · 対象: 夫婦2人の世帯 · 作成 2026-07-12 · 振替除外・計算対象のみ
この期間の全体像:転居がすべてを動かした

2025年8〜10月に転居準備〜引越の一時費用(振込 リライフ 215,600円、振込 エイペスト 201,852円、アート引越センター 168,137円)が「特別な支出」として連続発生。家賃は 140,200円(旧居)→ 214,495円(新居・SMBC/インサイト)へ上昇し、11月以降の固定費が一段上がりました。その後は新居向けの家電・家具(ヨドバシ・LABI渋谷・ニトリ)が単発で支出を押し上げています。

分類の注記:振込 クリタ ユウキ = 家族の食費・交際費

毎月の「振込 クリタ ユウキ」(直近 60,000円)は、家族用の食費兼交際費として独立カテゴリ「食費・交際費(家族)」に集計しています(MoneyForward 上は交際費、2026-07 のみ食費に計上)。支出合計は変わりません。

カテゴリ別支出の月次推移(積み上げ)

月ごとの支出を大項目で積み上げました。土台の住宅(青)は11月に段上がりし、特別な支出(紫)が転居期(8〜10月)と家電購入月(2026-04・05)に大きく乗っているのが分かります。

図: 月次支出のカテゴリ内訳。棒の上の数値=その月の支出合計(万円)、色帯の中の数値=各カテゴリ額(万円、一定以上のみ表示)。* は部分月(2025-07・2026-07)。

カテゴリ別の推移(個別)

主要カテゴリごとに13ヶ月の推移を並べました(各グラフに最大値を表示)。固定費(住宅)は水平、変動費(特別な支出・交通費・衣服)はスパイク型、家族の食費・交際費(振込クリタユウキ)は毎月ほぼ一定という違いが読み取れます。

収入との差分(収支)と貯蓄率

支出だけでなく収入との差(収支)貯蓄率(収支 ÷ 収入)で見ると、家計の体質が分かります。黒字は 2025-10・11、2026-04 の大型収入(賞与等と推定)に集中し、通常月はしばしばマイナスです。

図: 月別の貯蓄率(収支 ÷ 収入)。緑=黒字・赤=赤字。数値は%。* は部分月(2026-07は収入未計上のため除外)。
収入支出収支貯蓄率
体質:通常月は「収入 ≒ 生活費」で貯蓄は賞与頼み

通常月の収入は約45〜47万円。一方、特別な支出を除いた生活費も月およそ 40〜53万円あり、両者がほぼ拮抗しています。このため通常月の貯蓄率は 0% 前後〜マイナスに沈みがちで、年間の黒字(+440万円)は主に大型収入月(10・11・4月)で稼いでいます。固定費の削減か、恒常収入の底上げが貯蓄率改善の鍵です。

月別・支出増加の要因分析

各月の収入・支出・収支・貯蓄率と、増減を生んだ具体的な支出をまとめました。金額の大きい取引を「要因」として挙げ、固定費/変動費の観点で読み解きます。

まとめ:固定費は家賃、変動の主役は「特別な支出」

恒常的な支出の柱は家賃(直近 214,495円/月)家族の食費・交際費(振込 クリタ ユウキ、直近 60,000円/月)。月ごとの増減を作っているのは特別な支出(転居費用・家電・家具)で、日常費(食費・日用品・水道光熱)の影響は小さいです。転居が一段落した 2026年後半は、特別な支出が出ない月(2月・6月)ほど支出が抑えられています。

改善に向けたアドバイス

データから見える、貯蓄率を上げるための具体策です。効果の大きい順に並べています。

1
賞与依存を減らし、通常月を黒字化する

通常月(収入約46万円)は特別な支出を除いた生活費(約40〜53万円)とほぼ同額で、貯蓄はほぼ賞与頼みです。通常月の支出を月あたり5〜7万円削れば、通常月も黒字になり、賞与はそのまま純増になります。まずは下記の固定費・準固定費から着手するのが近道です。

2
交通費(新幹線・スマートEX)を見直す — 最大 月6.3万円

スマートEX(JR東海の新幹線)が月に数回、多い月で 2026-01 は 6.3万円発生しています。業務利用なら会社精算・出張手当の対象か確認、私用ならEX予約の早特・回数利用で1回あたりを圧縮できます。定例的な移動なら定期・回数券の検討も。

3
「現金・カード」の正体は日々の食費 — コンビニ・外食の頻度がカギ

用途不明だった現金・カード(累計541,845円)は、内訳が判明しました=PayPay チャージ 506,128円+その他の楽天カード利用 35,717円(楽天カード自払いの定額 54,636円=携帯+YouTube Premium は通信費・サブスクへ再分類済み)。PayPay 側の実支払い(663,245円)は約64%(422,828円)が食費で、ファミマ・セブン等のコンビニ、社食、外食、送金(食事代)が中心でした。コンビニ・自販機・外食の回数を意識するのが最も効きます。未分類も再分類が進み、累計173,716→141,580円へ縮小しています(詳細は収支レポートの「現金・カードの正体」節)。

4
特別な支出は「一巡」— 2026年後半は自然に改善する見込み

特別な支出の中身は転居費用(8〜10月)と新居の家電・家具(ヨドバシ・LABI・ニトリ)で、いずれも一過性です。買い切りが済めば月4〜5万円台まで下がるはずで、貯蓄率は自然に持ち直します。大型家電の追加購入を1〜2ヶ月見送るだけでも即効性があります。

5
家賃(214,495円/月)は最大の固定費 — 更新時に必ず点検

住宅は累計216万円で支出の最大項目です。すぐ動かせませんが、更新・住み替えのタイミングで家賃水準を見直すと効果は恒久的。家族向けの食費・交際費(振込 60,000円/月)と合わせ、固定費は月約27万円——ここが家計の下限であることを前提に予算を組むと管理しやすくなります。

ふるさと納税は「得な支出」— 続けてよい

交際費に含まれるふるさと納税(8〜12月に計上)は、実質自己負担2,000円で返礼品と税控除が得られる制度です。支出として見えても削る対象ではなく、むしろ枠を使い切るのが合理的です。

※ 本アドバイスは家計データにもとづく一般的な支出見直しの観点であり、投資に関する助言ではありません。

付録:2026-06 の固定費・変動費 改善ポイント(詳細)

直近の完結月2026-06を題材に、固定費・変動費の一つひとつを取引明細まで分解し、「どこを・どう変えれば・いくら効くか」を具体的に洗い出します。金額は MoneyForward の大項目集計と、その内訳である PayPay 明細 にもとづきます。

2026-06 サマリ:赤字の主因は一過性の家具
収入 454,553 支出 491,417 収支 −36,864 貯蓄率 −8.1%

6月赤字(−36,864円)には2つの非経常要因が重なりました。①一過性のニトリ(家具)36,640円②プライベート利用の新幹線27,740円(通常は会社補助だが今月は自腹)。この2つがなければ本来は黒字圏です。構造的には「通常収入(約45万円)≒生活費」でギリギリの体質のため、まず効くのは固定費の点検、日々効くのは変動費(特に食費)のコントロールです。

固定費 vs 変動費(2026-06)

支出合計
491,417
収支 −36,864円
固定費
310,544
支出の63.2%
変動費
180,873
支出の36.8%
固定費の下限(住宅+家族)
274,495
家計の“床”
固定費 63.2%
変動費 36.8%

固定費=住宅・家族への定期送金・健康医療の定額・水道光熱・通信・教養(定額)・サブスク(YouTube Premium)。変動費=それ以外の裁量的/不定期支出。

固定費の改善ポイント(6月 310,544円)

項目6月額中身(取引明細)具体的な改善アクション
住宅(家賃)214,495 SMBC口座振替(インサイト)1件 固定費の70%・最大レバー。更新時の家賃交渉、より安い住居への住み替え比較。月1万円下げれば年12万円の恒久効果。すぐは動かせないが機会を逃さない。
食費・交際費(家族)60,000 振込 クリタ ユウキ 1件 毎月の定期送金。過去は月16万円の月もあり振れる。「月◯円」と上限ルールを決めて平準化。用途を食費/交際費に仕分けると妥当性を判断しやすい。
健康・医療(ジム)19,810 スナップフィットネス 9,130円 × 2名分=18,260 + 他 2人分の会費(各約9,130円/月)で、誤請求ではなく正当な固定費。改善余地は2名それぞれの利用頻度が会費に見合うかの点検。使えていない人がいれば1名分の解約で月約9,130円の削減。
通信費(携帯2回線)3,273 楽天モバイル 約2,181+日本通信 約1,092(楽天カード自払いから再分類) 既に格安水準。2回線を1枚に寄せられないか点検。契約内容(データ量・かけ放題)が使い方に合うか年1確認。
水道・光熱費(電気)9,761 オクトパスエナジー 6,343 ほか 電気の料金プラン・契約アンペアの見直し。夏に向け使用量が増えるため、今のうちに単価とプランを確認。
教養・教育(サブスク)1,925 Amazonプライム会費+電子書籍 金額は小さいが未使用サブスクの棚卸しを上記④⑥とまとめて年1回。塵も積もれば恒久削減。
サブスク1,280 YouTube Premium(楽天カード自払いから再分類) 視聴頻度に見合うか点検。年払い・家族プランで単価が下がる場合は検討。他の動画・音楽サブスクとの重複確認。
固定費 合計310,544住宅+家族送金だけで月27.4万円 — これが家計の“床”
🏋️ ジムは2人分の会費(月18,260円)

2026-06 のスナップフィットネス 9,130円×2は、2名分の月会費(各約9,130円)です。誤請求ではなく正当な固定費のため、削減ではなく2名それぞれの利用頻度が会費に見合っているかの点検がポイント。もし通えていない人がいれば、1名分の解約で月約9,130円・年約11万円の恒久削減になります。

変動費の改善ポイント(6月 180,873円)

項目6月額中身(取引明細)具体的な改善アクション
現金・カード
= PayPay 支出
57,059
実支出55,401
チャージ経由。実支出の73%(約40,360円)が食費。中央フードサービス7,910(26件)、餃子の王将3,710、スシロー3,530、ミスド2,808、自販機(飲料)1,110(11件)、送金(食事代)10,000 変動費の最大枠かつ最も裁量が効く。①自販機→水筒持参(飲料11件を圧縮)、②社食/外食の頻度を週◯回に、③コンビニのついで買いを減らす。回数を意識するだけで月数千〜1万円。
交通費37,740 新幹線スマートEX 13,970+13,770=27,740(今月はプライベート利用=自腹)、モバイルSuica 5,000×2=10,000 通常は新幹線分は会社補助だが、2026-06 はプライベート利用のため補助対象外=実質自己負担。交通費 37,740円がほぼ全額自腹となり、6月赤字の一因。私用の新幹線はEX早特・スマートEXの早期予約割引や回数利用で1回あたりを圧縮できる。
特別な支出36,640 ヤフー ニトリ Yahoo!店(家具)1件 一過性で赤字の直接原因。「特別費」を年間予算として積み立て(例:月2〜3万円)、単月赤字を防ぐ。大型購入は月をまたいで分散、または急がないものは先送り。
食費(カード計上分)17,590 26件。PayPay経由の食費40,360円と合算で実際の食費は月約58,000円 外食・中食の比率が高い。週の自炊回数を決める・まとめ買い・作り置きで単価を下げる。上記PayPay食費と一体で管理すると全体像が見える。
日用品14,564 スギ薬局グループ ほか5件 まとめ買い・ポイントデー・ネット最安の比較で単価最適化。ストック管理で重複購入を防ぐ。
衣服・美容7,100
+PayPay 8,250
モンベル 7,100+小田急百貨店 8,250=実質約15,350円 月あたりの上限額(予算)を設定。セール・型落ちの活用。必要枚数を決めてから買う。
趣味・娯楽6,096 ソニー(PS)5,016=ゲーム課金/ソフト ほか 月予算を設定。セール時にまとめ買い、PS Plus等の定額と都度課金を比較。
未分類4,084 エルピオ(でんき)3,844、ダイナミックベンディング(自販機)120×2=240 エルピオは電気/ガス料金で本来は「水道・光熱費」。MoneyForwardで大項目を付与すれば未分類から適切なカテゴリへ移せる(下表参照)。
変動費 合計180,873削減の主戦場は食費(現金・カード+食費=実質 約11万円/月)

「未分類」(13ヶ月 累計141,580円)の中身

変動費に残る未分類 141,580円を取引明細から名寄せしました。じつは約4割は本来ほかのカテゴリに入るべき支出で、MoneyForward で大項目を付ければ未分類は大きく減ります(合計は不変)。

推定カテゴリ累計件数主な内容(取引先)
光熱費(でんき)33,2167エルピオ(エルピオでんき) — 本来は「水道・光熱費」
食費(外食)33,09320TERRACE世田谷/経堂、日高屋、ベト屋溜池山王、小倉山荘、松屋、セイジョウパン ほか
買い物・商業施設32,4419丸の内ビル、ニュウマン高輪、渋谷サクラステージ、新百合丘オーパ、キラリナ京王吉祥寺、Yahoo!ショップ
健康(ジム)25,4104FIT PLACE(スナップフィットネスとは別のジム) — 本来は「健康・医療」
趣味(ゲーム)7,6802ソニーインタラクティブエンタテインメント(PS)
教養(書籍)4,2901小学館ペイメントサービス
食費(自販機)2,75029自販機(JAMA)、ダイナミックベンディングネットワーク
交通1,2501原宿駅
公的手数料7001砧総合支所 区民課(証明書等)
サブスク5701ディズニープラス
その他1801シェラトン ほか
未分類 合計141,58076支出のみ・振替除外(収入側の未分類 敷金返還等は別)
💡 未分類の約4割は「固定費」に化ける

未分類の最大はエルピオ(電気/ガス)33,216円=光熱費FIT PLACE 25,410円=2つ目のジム(健康・医療)で、この2つだけで58,626円(未分類の41%)。いずれも毎月出る固定費です。MoneyForward でこの2件に大項目を付けるだけで、未分類は約8.3万円まで減り、光熱費・健康医療の実額が正しく見えるようになります。残りは外食・自販機(食費)、商業施設での買い物が中心です。

🍽️ 6月の“食”の実像

MoneyForward の「食費」17,590円は氷山の一角で、PayPay 経由の食費(外食20,876・コンビニ4,632・スーパー3,742・飲料1,110・送金10,000)を足すと、本人の食費だけで月約58,000円。さらに家族の食費・交際費(送金60,000円)が別にあります。食は家計の最大の可変ブロックで、外食・自販機・コンビニの「小さな積み上げ」を減らすのが、無理なく効く王道です。

6月データから見た改善の優先順位

1
PayPayの食費(外食・自販機・コンビニ)の回数を意識する — 月数千〜1万円

6月のPayPay実支出55,401円の73%が食費。自販機(飲料11件)を水筒に、外食を週◯回に、コンビニのついで買いを減らす。変動費で最も裁量が効き、今日から着手できる最優先項目です。

2
ジムは2人分の会費 — 各自の利用頻度を点検

スナップフィットネス 9,130円×2は2名分の月会費(計18,260円)で誤請求ではありません。それぞれ会費に見合う頻度で通えているかを確認し、通えていない人がいれば1名分の解約で月約9,130円・年約11万円の恒久削減。

3
「特別費」を年間予算として積み立てる — 単月赤字の防止

6月の赤字はニトリ36,640円が主因。家電・家具は毎月発生しないが必ず来る費目。月2〜3万円を特別費としてプールしておくと、単月の赤字とストレスを避けられます。

4
サブスク&携帯2回線の棚卸し — 小さいが恒久

YouTube Premium 1,280円、Amazonプライム、楽天モバイル+日本通信の2回線。使用頻度に見合うか年1回まとめて点検。1つ止めるごとに年1〜2万円の恒久削減。

5
家賃は更新・住み替え時に必ず点検 — 効果は最大だが機会限定

住宅214,495円は固定費の70%。すぐは動かせませんが、更新時の交渉・住み替え比較で月1万円下げれば年12万円。更新月をカレンダーに登録しておく。

※ 本セクションは 2026-06 の家計データにもとづく支出見直しの観点であり、投資に関する助言ではありません。「9,130円×2」など事実確認を要する項目は、実際の請求明細をご確認ください。